【15分で完成】自筆証書遺言書の保管申請書、書き方講座

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【15分で完成】自筆証書遺言書の保管申請書、書き方講座

2020年7月10日から新しくはじまった自筆証書遺言書の保管制度。利用したいという方も多いのではないでしょうか?

この記事では、自筆証書遺言書の保管申請書の書き方を、記入例を交えながら解説します。この記事を読めば、保管申請書の書き方がきっと分かるでしょう。

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遺言書の保管申請書とは

遺言書の保管申請書とは、自筆証書遺言書の保管を遺言書保管所に申請する際に提出する書類です。自筆証書遺言書の保管申請書の見本は下記の通りです。

自筆証書遺言書の保管申請書の見本

自筆証書遺言書の保管制度の概要やメリット・デメリットについて知りたい方は「【2020年7月改正】自筆証書遺言書の保管制度メリット・デメリット」に詳しく掲載してます。

遺言書保管の申請書の入手方法

遺言書の保管申請書の受け取り方法は、2つあります。

1.法務省のホームページからダウンロードする

まず1つは、法務省のホームページからダウンロードする方法です。ダウンロードして印刷する際は下記の注意点があります。

  • 両面印刷をしないこと
  • 拡大、縮小しないこと(A4サイズで利用すること)
  • 汚れ,曲がり,濡れ,破損,変色等がないこと

遺言書保管の申請書は、法務省の以下のページよりダウンロードできます。

2.法務局(遺言書保管所)の窓口で受け取る

2つ目は法務局(遺言書保管所)の窓口で受け取る方法です。しかし、すべての法務局で受け取れるわけではありません。遺言書保管所となっている法務局である必要があります。

例えば、東京であれば23ヶ所の法務局がありますが、2020年7月時点での遺言書保管所となっている法務局は5ヶ所のみです。近くに遺言書保管所となっている法務局がない場合は法務省のホームページからダウンロードすることをオススメします。

続けて保管申請書を記載してみましょう。よくある相続事例をあげて解説していきます。

よくある相続事例 ~夫が妻と子供1人、親族1人に遺産を渡す遺言書を書くケース~

今回は、夫が妻、子供1人、親族1人に遺産を渡す遺言書を書くケースで説明します。まずは事例の説明です。

夫の山田太郎(住所:小金井市、本籍:立川市、所有不動産:港区)が妻(山田花子)に港区の不動産を、子供(山田一郎)にはみずほ銀行の預金、親族(鈴木次郎)には三井住友銀行の預金を渡す遺言書を、令和2年7月10日に作成しました。なお遺言執行者には司法書士田中和夫を指定しています。

そして令和2年7月20日遺言書の保管申請をする場合です。このケースをまとめると下記のようになります。

被相続人山田太郎(ご主人・住所:小金井市、本籍:立川市、所有不動産:港区)
相続人山田花子(妻)、山田一郎(長男)
受遺者、遺言執行者鈴木次郎(親族)、田中和夫(司法書士)
遺産
  • 港区の所有不動産
  • みずほ銀行の普通預金
  • 三井住友銀行の普通預金

では事例が整理できたところで、具体的な書き方を見ていきましょう

自筆証書遺言書の保管申請書の書き方

遺言書の保管申請書は5ページで1セットの申請書になっています。この申請書は手書きでも記載することが出来ます。ただし機械で読み取るので記入やチェックについては明瞭に書く必要があります。

日付、管轄欄

申請日や宛先の法務局を記入します。

1.申請年月日を記入する

遺言書の保管申請書を遺言書保管所に提出する日付を記入します。遺言書の保管申請書は本人が遺言書保管所に出頭して提出する義務があるので窓口で記入することがオススメです。

記入方法は右詰めで記入し、数字が1桁の場合は頭に0を記入する必要はありません。今回のケースでは令和2年7月20日に申請するので下記の通り記入します。

「令和 2年 7月20日」→〇
「令和02年07月20日」→×

以降の保管申請書に記入する年月日はこのルールに従って下さい。細かい点ですが、機械で読み取るため正確に記入しましょう。

2.遺言書保管所の名称を記入する

遺言書の保管申請書を提出する法務局の名称を記入します。保管申請が出来る法務局は下記の3つです。

  • 遺言者の住所地を管轄する遺言書保管所
  • 遺言者の本籍地を管轄する遺言書保管所
  • 遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所

今回のケースで山田太郎は住所地が「小金井市」、本籍地が「立川市」、不動産の所在地が「港区」であるので、遺言書を保管できる法務局は府中支局、八王子支局、東京法務局本庁のいずれか好きな場所を選べます。今回のケースでは府中支局を選びました。

自筆証書遺言書の保管申請書(受遺者等又は遺言執行者等欄1-1)の記載例

遺言書保管所は、法務省の以下のページに記載されています。

遺言者欄

遺言書を作成した本人の基本情報を記入していきます。

1.遺言書の作成年月日

遺言書に記載されている日付を書きます。今回のケースでは「令和 2年 7月10日」です。

2.遺言者の氏名、フリガナ

氏名は住民票などを参考に正確に記入します。例えば「渡辺」「渡邉」「渡邊」のように読み方が同じ漢字でも住民票の記載の通り記入しましょう。また、フリガナは濁点は同じマスに記入して大丈夫です(濁点で1マスは使いません)。

3.遺言者の出生年月日

元号は数字から選び、年月日は上記1と同じように右詰めで記入します。

ここまで記入すると下記のようになります。

自筆証書遺言書の保管申請書(受遺者等又は遺言執行者等欄1-2)の記載例

4.遺言者の住所、本籍

住所は住民票などを参考に正確に記入します。マンションに住んでいて建物名がある場合は、忘れずに記入します。本籍は戸籍を見ながら正確に記入します。

5.筆頭者の氏名

遺言者と筆頭者が同じときは「□遺言者と同じ」にチェックするだけで大丈夫です。遺言者と筆頭者が異なる時は、筆頭者の氏名を記入します。

6.遺言者の国籍

外国人の場合のみ記入します。日本人であれば記入する必要はありません。

7.遺言者の電話番号

平日に連絡が取れる電話番号を左詰めで記入します。ハイフン(-)は不要です。

8.ページ数

申請書の右下にページ数/総ページ数(「1/5」など)を記入します。

ここまで記入すると下記のようになります。

自筆証書遺言書の保管申請書(受遺者等又は遺言執行者等欄1-3)の記載例

9.不動産の所在地

保管申請書を不動産の所在地を管轄する遺言書保管所に提出する場合のみ記入します。住所地又は本籍地を管轄する遺言書保管所に提出する方は記入する必要はありません。今回のケースでは住所地の遺言書保管所(府中支局)に申請するため記入はしません。

ただし、不動産の所在地(港区)を管轄する遺言書保管所(東京法務局本庁)に申請する時は記入が必要です。

10.本人作成の遺言書であることの確認

遺言書が本人が自署して作成した遺言書であることの確認です。□にチェックをしましょう。

11.他の遺言書の保管に関する確認

はじめて遺言書の保管申請を行う場合は、チェックは不要です。もし既に預けている遺言書がある場合にはチェックが必要です。

12.遺言者の署名又は記名押印

遺言者が署名又は記名押印をします。認印でも大丈夫です。

13.備考

補足として記入すべき事項があるときに記入します。通常は記入する必要はありません。

14.遺言書の総ページ数

遺言書の総ページ数を数えて記入します。遺言書に財産目録も付いている場合はその財産目録もページ数に加えて数えます。ただしこの保管申請書はページ数に加えません。

2ページ目をここまで記入すると下記のようになります。

自筆証書遺言書の保管申請書(受遺者等又は遺言執行者等欄2)の記載例

受遺者等又は遺言執行者等欄

受遺者等又は遺言執行者等欄は、受遺者又は遺言執行者が遺言書に記載されているときに記載します。どちらとも遺言書に記載がない場合は記入する必要はありません。遺言書に「相続させる」と記載した相続人については、受遺者等又は遺言執行者等に当たらないので、記入する必要はありません。

記入の要否を整理すると以下の通りです。

  • 相続人に対して「相続させる」と記載した遺言書の場合→記入しない
  • 相続人に対して「遺贈する」遺言書の場合→記入する
  • 相続人以外に対して「遺贈する」遺言書の場合→記入する
  • 遺言執行者を定めている遺言書の場合→記入する

1.受遺者等又は遺言執行者等の番号

受遺者又は遺言執行者の全員に通し番号を記入します。順序はありませんが、1人のみであっても通し番号は「1」記入します。今回のケースでは、鈴木次郎への遺贈を「1」と遺言執行者である司法書士を「2」として記入します。

2.受遺者等又は遺言執行者等の別

受遺者等と遺言執行者等のどちらに該当するかチェックを入れます。今回のケースでは、鈴木次郎は「受遺者等」、司法書士は「遺言執行者等」の□にそれぞれチェックします。

3.受遺者等又は遺言執行者等の氏名、住所、生年月日(個人の場合)

受遺者等又は遺言執行者等が、個人の場合の注意点は遺言者の場合と同じです。氏名、住所、生年月日を住民票等を確認しながら正確に記入します。

4.受遺者等又は遺言執行者等の氏名、住所、生年月日(法人の場合)

受遺者等又は遺言執行者等が、法人の場合は姓の欄に商号を記入します。住所は本店所在地を記入します。生年月日は記入する必要はありません。会社法人等番号は、法務局で取れる登記事項証明書等に記載があります。

3ページ目の受遺者と遺言執行者を記入すると下記のようになります。

自筆証書遺言書の保管申請書(死亡時の通知の対象者欄)の記載例

死亡時の通知の対象者欄

遺言書保管の制度では、遺言者の希望があれば、遺言者の死亡後に遺言書が遺言書保管所に保管されていることを、遺言者の指定する人に通知してもらうこと出来ます。この希望をしておくと、遺言書の存在が相続人に把握されやすくなります。

1.通知に関する同意

死亡時の通知を希望する方は、□にチェックを入れます。

2.通知対象者の指定

通知対象者は相続人、受遺者等、遺言執行者等の内1人に限ります。遺言者が希望する対象者をその中選び指定します。今回のケースでは、遺言執行者の田中和男を通知対象者に指定しました。誰に通知するかは本人が決められます。

通知対象者を決めると下記のような記入になります。

自筆証書遺言書の保管申請書の記載例

手数料納付用紙

最後に遺言書保管の手数料を納付します。

1.遺言書保管所の名称を記入する

申請書を提出する遺言書保管所の名称を記入します。

2.申請人の表示

遺言者の住所氏名を記入します。

3.納付金額

3900円と記入します。

4.印紙貼付欄

3900円分の収入印紙を貼り付けます。割印は不要です。

以上を記入すると下記のようになります。

自筆証書遺言書の保管申請書(手数料納付用紙)の記載例

今回のケースでは、ここまで記入すると自筆証書遺言書の保管申請書が完成します。

プロの手続き代行に依頼するメリットは?

遺言書の作成や保管手続きは、記事のとおり進めていけば一般の方でもできる手続きです。一方で、プロに依頼するメリットは下記のようなもがあります。

  • 遺言書の内容を相談できる。
  • 書類作成にかかるストレスが大きく減らせる。
  • 手続きにかかる時間を大幅に節約できる。
  • 死後に揉めごとになることを回避できる。

遺言書の作成や保管手続きをプロに依頼すれば、「どうやって遺産を分ければいいんだろう?」「遺言書はこれで有効なの?」と悩む時間が無くなります。
多くの方は「相続人同士が揉めないため」や「迷惑を掛けたくないから」と遺言書を作りますが、その遺言書が争いの火種となってしまっては元も子もありません。
代行を依頼すると、遺言書の内容や作成のアドバイスを受けられ、争いの火種になることも避けられます。

遺言書の作成や保管手続き代行は、かなこぎ事務所にお任せください

当事務所では遺言書の作成や保管手続きの代行を行っており、多くの方からご依頼いただいております。この記事を読んで「ちょっと面倒くさいなぁ」「手続きする時間が無い」「自分でやるのはやっぱり不安」などと思った方は、当事務所までお電話又はメールでお問い合わせ下さい。

かなこぎ事務所では、たくさんの方に相談して頂こうと、初回の相談料を無料とさせて頂いてます。「司法書士への相談が初めてで迷っている」という方や「こんな事相談していいのかな」という方もお気軽にお問い合わせ下さい。

まとめ

この記事のポイントは以下のとおりです。

  • 遺言書の内容によって記載方法が違う
  • 住民票などを見ながら正確に記載する必要がある
  • 申請書は拡大縮小しない(A4を使う)

申請書の記入を間違えないためにも、手元に遺言書や住民票などの資料を用意しながら記入しましょう。

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