認知症の方がいる場合の遺産分割協議

 #遺産分割

認知症の方がいる場合の遺産分割協議

「相続人の中に認知症の人がいるんですが、、、」

高齢化が進んでいる日本。認知症を患っている方も多くなっていますよね。では、相続人の中に認知症の方がいるとどうなるのでしょう?

この記事では、相続人の中に認知症を患っている方がいる場合の遺産分割協議の方法をご説明します。

相続手続き全部おまかせサポート【詳細はこちら】

そのままでは遺産分割協議が出来ない

遺産分割協議をするには、意思能力が必要です。意思能力は自分の行為の意味や結果を判断し得る能力のことを言います。認知症と言っても症状や程度は様々なので、認知症だからといってこの意思能力が必ず無いとはいえません。

しかし、自分が遺産分割協議をしていることやその内容を理解出来ないのであれば、意思能力は不十分です。もし認知症の方の意思能力が不十分なときは、その方は遺産分割協議に参加できません。なぜなら、本人が遺産分割協議を理解しないことをいいことに、不利な遺産分割がされてしまう恐れがあるからです。

遺産分割協議をするためには

遺産分割協議をするためには、認知症の方に代わって代理人となる成年後見人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。この成年後見人は認知症の方の利益を保護する使命があり、認知症の方の代わりに遺産分割協議に参加し、認知症の方が不利にならない遺産分割協議をするのです。

成年後見制度を利用するときの注意点

遺産分割協議をするために成年後見制度を利用するときは、大きく分けて以下の5つの注意点があります。「こんなはずじゃなかった!」と後で後悔しないためにも、成年後見制度と遺産分割協議について理解をしておきましょう。

1 法定相続分の確保が必要

成年後見人が成年被後見人の代わりに遺産分割協議をするとき成年後見人は成年被後見人の法定相続分以上を確保する遺産分割協議をする必要があります。成年後見人は成年被後見人の利益を保護する必要があるからです。

遺産が現金など簡単に分割できるものであればいいですが、主な遺産が不動産しかない場合は問題です。成年被後見人以外の相続人がその不動産を相続しようとしたときは、成年被後見人に法定相続分以上の代償金(お金)を支払う必要が出てきます。

2 成年後見制度は一生続く

成年後見制度を利用して相続手続きを終わらせたとしても、成年後見制度は基本的に本人が亡くなるまで終了しません。成年後見制度が続く間は裁判所に報告書を提出する義務や成年後見人への報酬を支払う必要が続きます。

3 親族が後見人になれるとは限らない

親族を後見人候補者として申立てをしても必ず後見人になれるとは限りません。親族の年齢や収入、住んでる場所、争いの有無などが考慮され、必要であれば専門家が後見人に選任されます。

4 専門家が後見人に選任されると報酬が必要

専門家が後見人に選任されると毎月報酬を支払う必要があります。報酬の目安は、本人が持っている財産の額にもよりますが毎月2~5万円程度です。本人の財産から支払う事になりますが、本人が亡くなるまで支払うとなるとそれなりの金額になります。

5 特別代理人が必要なときもある

成年後見人が自らも相続人となる場合は、そのまま遺産分割協議をすると成年被後見人と成年後見人の間で利益が相反することになります。たとえ、成年被後見人に遺産をすべて渡す内容の遺産分割協議だとしても、利益相反に当たると判断されます。その場合、成年後見人は成年被後見人の代わりに遺産分割協議に参加は出来なくなり、成年被後見人の代わりに特別代理人を選任し、特別代理人が成年被後見人の代わりに遺産分割協議をするのです。

ただし、成年後見監督人が選任されている場合には、成年後見監督人が成年被後見人の代わりに遺産分割協議に参加するため特別代理人の選任は不要になります。

遺産分割協議書への記載方法

成年後見人や成年後見監督人、特別代理人が本人の代理人として遺産分割協議をしたら、その代理人が遺産分割協議書に署名、捺印をします。その署名、捺印方法を3つご紹介します。

1 成年後見人の捺印が必要な場合

住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 山田 太郎
上記成年後見人
住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 鈴木 一郎  (成年後見人の実印)

2 後見監督人の捺印が必要な場合

住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 山田 太郎
上記成年後見人監督人
住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 鈴木 一郎  (成年後見監督人の実印)

3 特別代理人の捺印が必要な場合

住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 山田 太郎
上記特別代理人
住所 東京都小金井市中町一丁目○番○号
氏名 鈴木 一郎  (特別代理人の実印)

まとめ

認知症を患っている方がいると、その方に代わって成年後見人を選任し、遺産分割協議をする必要があります。しかしどんな場合にでも成年後見制度を利用した方がいいとは限りません。

成年後見制度は一度開始したら基本的に一生続く制度です。そのため、費用や手間も掛かります。今回の遺産分割協議だけの成年後見人として選任は出来ないのです。

成年後見人を選任するべきか悩んだら、選任したときの注意点も含めながら確認することが重要です。

相続手続き全部おまかせサポート【詳細はこちら】

あわせて読みたい記事

最新の記事

もっと見る

ご相談の料金プラン

各サービス名をクリックすると詳細情報をご覧いただけます。