三井住友銀行の相続手続き ケース別の必要書類まとめ

「三井住友銀行の相続手続きがしたいけど必要な書類ってなんだろう?」

三井住友銀行の相続手続きをする場合、相続のケースによって必要書類が異なります。それを準備することが相続手続きの中でとても苦労する部分です。この記事では、三井住友銀行の相続手続きに必要な書類を4つのケースごとにまとめました。

この記事を読めば必要書類を準備する手間が軽減されるはずです。

相続手続きの案内を参考にする

三井住友銀行から受け取る下記の「相続手続きの案内」に大まかな必要書類の記載があります。この案内を参考にしてもいいのですが、あまり細かくは記載がありません。そのため「相続手続きの案内」は参考程度に見ながら、この記事に記載のケース別の必要書類の表で確認をしましょう。

相続手続きのご案内 表

相続手続きのご案内 裏

相続手続きの案内の受け取り方法は「【15分で完成】三井住友銀行の相続手続依頼書、書き方講座」の記事に記載があります。

三井住友銀行の相続手続きの大まかな流れ

三井住友銀行の相続手続きは、下記のような流れで進みます。

  1. 銀行へ亡くなったことを連絡する
  2. 必要書類を準備する
  3. 銀行へ必要書類を提出する
  4. 預金の払戻し

この中でも苦労し時間が掛かるのは②の「必要書類の準備」です。三井住友銀行の相続手続きをする場合、相続のケースによって必要書類は異なります。そのため、まずは自分の相続のケースがどれかを下記のチャートで確認しましょう。

自分の相続ケースを確認する

必要書類の過不足を防ぐために、下記のチャートを使い自分の相続ケースを確認しましょう。ケース1~4の4パターンあります。

三井住友銀行の相続手続き 自分の相続ケース確認チャート

三井住友銀行の相続手続きケース別必要書類

三井住友銀行の相続手続きで必要になる書類を4つのケースに分けて説明します。なお戸籍謄本の取り方を知りたい方は「相続で必要になる戸籍などの書類の集め方」に詳しく掲載しています。

ケース1 遺言執行者が手続きをする場合

遺言書があり、その遺言書で遺言執行者が指定されている場合の必要書類です。遺言執行者が指定されているとその方が遺言書の内容を実現させる必要があります。このケースでも遺言執行者が預金の相続手続きを行います。

公正証書遺言以外では前提として検認手続きが必要であり、それをしないと受け付けてくれません。検認手続きには最低でも1~2ヶ月は時間が掛かるので、早く預金の相続手続きを完了させたい場合はまずは検認手続きを急ぎましょう。

なお検認手続きについて詳しく知りたい方は「遺言書の検認をするならまず知っておくべき5つの基本ルール」の記事に記載してます。

必要書類 期限 対象者 取得する場所
亡くなったことが分かる戸籍謄本 発行より1年以内 被相続人 被相続人の本籍がある
市区町村
遺言執行者の
印鑑証明書
発行より6ヶ月以内 遺言執行者 遺言執行者の
住所地の市区町村
遺言執行者の実印 なし 遺言執行者 保管場所
遺言書 なし 被相続人 保管場所
検認済証明書
(公正証書遺言以外のとき必要)
なし 被相続人 家庭裁判所
遺言執行者選任審判書謄本
(家庭裁判所で遺言執行者が選任されている場合)
なし 被相続人 家庭裁判所
相続手続き依頼書 なし 遺言執行者 三井住友銀行の窓口
届出書(任意) なし 遺言執行者 三井住友銀行の窓口
通帳・キャッシュカード(任意) なし 被相続人 保管場所

ケース2 受遺者が手続きをする場合

遺言書があり、遺産を受け取る相続人や受遺者が預金の相続手続きをする場合の必要書類です。遺言書があるため三井住友銀行に遺言書を提出し、その内容を知らせます。気を付けなければならないのは、公正証書遺言以外では前提として検認手続きが必要であり、それをしないと受け付けてくれません。検認手続きには最低でも1~2ヶ月は時間が掛かるので、早く預金の相続手続きを完了させたい場合はまずは検認手続きを急ぎましょう。

なお検認手続きについて詳しく知りたい方は「遺言書の検認をするならまず知っておくべき5つの基本ルール」の記事に記載してます。

必要書類 期限 対象者 取得する場所
亡くなったことが分かる戸籍謄本 発行より1年以内 被相続人 被相続人の本籍がある
市区町村
受遺者の
印鑑証明書
発行より6ヶ月以内 受遺者 受遺者の
住所地の市区町村
受遺者の実印 なし 受遺者 保管場所
遺言書 なし 被相続人 保管場所
検認済証明書
(公正証書遺言以外のとき必要)
なし 被相続人 家庭裁判所
相続手続き依頼書 なし 受遺者 三井住友銀行の窓口
届出書(任意) なし 受遺者 三井住友銀行の窓口
通帳・キャッシュカード(任意) なし 被相続人 保管場所
  • 遺言の内容によっては、受遺者のみの署名・捺印ではお手続きできないことがあります。詳しくはご相談ください。
  • 相続人に未成年者がいる場合は、特別代理人や法定代理人による手続きが必要です。詳しくはご相談ください。

ケース3 遺産分割協議書がある場合

遺産分割協議書を作成して預金の相続手続きをする場合の必要書類です。該当する方がもっとも多いのはこのケースでしょう。遺産分割協議書に誰に何をどの割合で相続させるかを記載し、相続人全員の署名、捺印をします。

なお遺産分割協議のポイントは「相続で揉めないための遺産分割協議8つのポイント」に詳しく掲載しています。

必要書類 期限 対象者 取得する場所
出生から死亡までの戸籍謄本※1 発行より1年以内 被相続人 被相続人の本籍がある
市区町村
相続人全員の
戸籍謄本※1
発行より1年以内 相続人全員 相続人の本籍がある
市区町村
相続人全員の
印鑑証明書
発行より6ヶ月以内 相続人全員 相続人の
住所地の市区町村
代表相続人の実印 なし 代表相続人 保管場所
遺産分割協議書 なし 相続人全員 相続人全員で作成
相続手続き依頼書 なし 相続人全員 三井住友銀行の窓口
届出書(任意) なし 代表相続人 三井住友銀行の窓口
通帳・キャッシュカード(任意) なし 被相続人 保管場所
  • 1 「法定相続情報一覧図の写し」でも手続きが出来ます。
  • 相続人に未成年者がいる場合は、特別代理人や法定代理人による手続きが必要です。詳しくはご相談ください。

ケース4 遺言書・遺産分割協議書がない場合

このケースは被相続人が遺言書を残しておらず、また相続人同士で作成する遺産分割協議書が無い場合の必要書類です。遺産分割協議書が無いため、三井住友銀行には遺産の分配方法が分かりません。そのため、遺産の分配方法を相続手続き依頼書に直接書き込みます。相続手続き依頼書には、相続人全員が署名、捺印が必要になります。

必要書類 期限 対象者 取得する場所
出生から死亡までの戸籍謄本 ※1 発行より1年以内 被相続人 被相続人の本籍がある
市区町村
相続人全員の
戸籍謄本 ※1
発行より1年以内 相続人全員 相続人の本籍がある
市区町村
相続人全員の
印鑑証明書
発行より6ヶ月以内 相続人全員 相続人の
住所地の市区町村
代表相続人の実印 なし 代表相続人 保管場所
相続手続き依頼書 なし 相続人全員 三井住友銀行の窓口
届出書(任意) なし 代表相続人 三井住友銀行の窓口
通帳・キャッシュカード(任意) なし 被相続人 保管場所
  • 1「法定相続情報一覧図の写し」でも手続きが出来ます。
  • 相続人に未成年者がいる場合は、特別代理人や法定代理人による手続きが必要です。詳しくはご相談ください。

遺言書や遺産分割協議書が無くても手続きは進みますが、他の銀行にも口座があるときは銀行ごとに手相続手続き依頼書を作成する必要が出てくるため、とても手間が掛かります。

まとめ

三井住友銀行の相続手続きで一番苦労する必要書類をまとめました。1つでも書類が不足すると再度銀行に手続きをしに行く必要があります。二度手間三度手間にならないためにも、まずはこの記事にある必要書類を集めスムーズに相続手続きが終えられるようにしましょう。

ただ、この4つのケース以外にも相続の事情により必要な書類が出てくることもあります。自分のケースが「特殊かな?」と感じた場合は、三井住友銀行の窓口や司法書士に相談した方がいいでしょう。

時間がない、手間をかけたくないという方のために、当事務所ではサポートプランをご用意しています。

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