【チャート付】相続手続きは誰に頼む?弁護士、司法書士、税理士、行政書士の選び方と違い

【チャート付】相続手続きは誰に頼む?弁護士、司法書士、税理士、行政書士の選び方と違い

「遺産相続を誰に相談したらイイのか分からない」
「色んな専門家がいて誰が自分にあっているのか分からない」

このような悩み事は多いのではないでしょうか?
こちらでは専門家の専門分野を比較しますので、自分にあった専門家を選ぶきっかけにして頂ければと思います。

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専門家相談・依頼チャート

まずは、下記のチャートで自分に必要な専門家が誰なのかを知ることからはじめてみましょう。

相続手続き 専門家相談・依頼チャート

※1 遺産分割協議書は遺産分割協議の結果を記録した文書のことを言います。もっと詳しく遺産分割協議のことが知りたい方は「遺産分割協議とは?現役司法書士が伝授する、知っておきたいポイント」に詳しく記載してます。また遺産分割協議のポイントが知りたい方は「相続で揉めないための遺産分割協議8つのポイント」を併せて読んで下さい。

※2 相続税(そうぞくぜい)とは、相続の発生を原因として財産を取得した個人に課税される税金のことです。 相続税について知りたい方は、相続税のきほんに記事があります。

弁護士、司法書士、税理士、行政書士の違い

弁護士、司法書士、税理士、行政書士は、相続で全く違う業務を担当します。しかし、どの手続きがどの専門家が得意とするものなのかを把握するのは中々大変です。ただ、自分のケースにあった専門家に相談しないと、時間や費用ばかり掛かって手続きが進まないこともあります。それを避けるためにも、それぞれの専門家の違いを下記で理解してから相談しましょう。

弁護士

裁判の専門家

弁護士は知っての通り裁判の専門家です。相続手続きをする際、相続人の間で遺産の争いが起こった時は代理人となり、あなたの力になってくれます。裁判を前提に相続手続きを進めていく場合は、弁護士にご相談してください。

弁護士は、法律的な業務のほとんどを取り扱うことが出来ます。ただし、取り扱うことが出来ることと、実際に業務をを行うかは別です。

特に、自動車の名義変更、相続登記、法人登記などは、弁護士が行うのではなく紹介を受けた司法書士や行政書士が行うことがほとんどです。また、預貯金・有価証券の相続手続きは、交渉をするのではなく、代行の意味合いが強いためそれだけを業務として扱う弁護士は少ないでしょう。

費用は高め

法律的な業務のほとんどを取り扱うことが出来る弁護士の最大の難点は「費用」です。裁判を前提に相続手続きを進める場合であれば、弁護士の代わりはいませんので、多少費用が高くてもお願いした方がいいでしょう。しかし、裁判や交渉が必要ないのであれば、弁護士に依頼すると他の専門家に依頼するより高額になること多いです。

司法書士

ほとんどの相続に対応可

司法書士は、相続人の調査から遺産分割協議書の作成、相続登記、預貯金・有価証券の相続手続きなど、相続に必要な手続きのほとんどに対応できる法律の専門家です。

また、必要に応じて、家庭裁判所への相続放棄の申立て、遺言書の検認、特別代理人の選任、成年後見人の選任など、裁判所への手続きについても対応出来ます。

司法書士は一般的に登記をする専門家として知られていますが、登記のほかに預貯金・有価証券の相続手続きや生命保険請求手続き、そのほかの多岐にわたる相続手続きを代行できる権限が法律によって与えられています。(司法書士法施行規則31条)

交渉は出来ない

ただし、司法書士は相続税の申告や争いのある遺産について代理人として交渉はできません。そのような仕事は税理士や弁護士の仕事になります。しかしそれらが無ければ、ほぼすべての相続手続きを司法書士が代行することができます。

税理士

相続税が発生するなら

税理士は相続税の申告が必要な方が、ほぼ必ずお世話になる税金の専門家です。相続税の申告は税理士のみが行うことができる業務です。

正確には、弁護士は税理士にも登録できるため扱うことは可能です。ただし、税務は毎年何かしらの変更があるため、最新の情報を把握していないと、余分に税金を納めてしまったり、税負担の軽減を受けられなかったりと相談者に損害を与えかねません。

そのため、相続税の申告は相続税法を得意とする税理士が扱うことがほとんどです。

相続税が発生するのは全体の約7%

相続の中でも「相続税」はとても関心が高い部分ですが、実際に相続税が発生するのは、全国平均で約7%と言われています。つまり9割以上の方は、相続税を払う必要はないのです。

つまり、相続が発生してはじめて相談する専門家に、税理士を選んでも9割以上が相続税が発生せず、ほかの専門家を紹介されて終わりになってしまうのです。

相続税に強い税理士を選ぶ必要がある

相続税は依頼する税理士によって納税額が異なることがあります。

その理由として、「税理士」というと税金に関することは何でも対応できると思われがちですが、医者に内科や外科、整形外科などの専門分野があるように、税理士にも相続税、法人税、消費税、所得税と専門分野があります。

なかでも、相続税は発生件数が少なく、税理士の中には一度も相続税申告を経験したことがない税理士も存在するのです。そういった経験の少ない税理士に依頼してしまうと、評価を誤ったために数百万円単位の余分な税金を納めることになったり、逆に過少申告したせいで高額の加算税を支払うことになるかもしれません。

ですので、相続税を申告する必要がありそうであれば相続税に強い税理士を選ぶ必要があるのです。

行政書士

遺産分割協議書だけ作りたいなら

行政書士は役所に提出する書類を作成したり、自動車の名義変更をする専門家です。裁判所に提出する書類を作成したり、登記手続きをしたり、交渉をすることはできません。

行政書士に依頼するケースとしては遺産に不動産などが無く、遺産分割協議書だけ作成してもらいたい場合などに利用します。

相続登記は出来ない

なぜ、遺産に不動産がある時は行政書士ではないほうがいいのでしょうか?それは、行政書士は相続登記が出来ないからです。

遺産に不動産がある時、行政書士に仕事を頼むと遺産分割協議書の作成を行政書士に頼み、相続登記は司法書士に頼むことになり、依頼先が2ヶ所になります。その結果、割高になる可能性がとても高いのです。

もし、司法書士にはじめから頼めば、遺産分割協議書の作成と相続登記を一緒に頼めるので、費用が安くなることがほとんどです。

専門家の専門分野を表で確認

各専門家の専門分野を一覧にすると次のようになります。

 弁護士司法書士税理士行政書士
戸籍の収集(相続人調査)
相続財産の調査
公正証書遺言の検索・調査
財産目録の作成
遺産分割協議書の作成×
遺産分割協議の代理交渉×××
遺産分割協議の調停申立て△※2××
遺産分割協議の調停代理交渉×××
遺留分減殺請求×××
自動車の名義変更△※1××
不動産の相続登記△※1××
抵当権抹消登記
(団信による完済など)
△※1××
取締役等の死亡による法人登記△※1××
預貯金・有価証券の相続手続き△※1×
相続放棄の申立て××
遺言書の検認申立て××
特別代理人の選任申立て××
成年後見人の選任申立て××
不在者財産管理人の選任申立て××
準確定申告×××
相続税の申告×××
  • 1 扱うことは可能ですが、業務として取り扱っている弁護士は少ないでしょう。
  • 2 遺産分割協議の調停申立ての書類作成し、交渉はご自身で行います。第三者に交渉してほしいときは弁護士に依頼することになります。

相続手続きをまとめて相談したいなら司法書士

以上のように、専門家の専門分野は細かく分かれています。では実際のところ、どの専門家に最初の相談をするのがいいのでしょうか?

最初の相談先は司法書士がオススメ

  • 「相続についてまとめて相談できたらいいのに!」
  • 「いちいち専門家を探すのは面倒!」
  • 「はじめての相続、よくわからなくて不安だから色々相談したい!」

このよう思いを抱えている方は多いのではないでしょうか?

ほとんどの方は相続で裁判はしませんし、相続税が発生する方も少数です。また遺産分割協議書だけを作ってもらいたいのではなく、相続手続きをまとめて代行してもらいたいと思っているはずです。そのような希望を満たす依頼先が司法書士です。ですので私は最初の相続の相談先に司法書士をオススメするのです。

前述の通り、司法書士は相続税の申告や争いのある遺産について代理人として交渉は出来ませんが、そのようなことがなければ、ほぼすべての相続手続きについて代行・アドバイスが出来ます。司法書士は「相続についてまとめて相談したい」という方に最適な専門家だと思います。

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